Hokkaido
北海道でみつけた建築

北海道庁舎旧本庁舎
札幌市時計台

冬の北海道に旅行に行った際に、いくつか有名どころの建築物を巡りました。 一番極寒の2月の最中に行ったので、雪まつりなどの有名なイベントももう全然やっていなくて、観光としては行くタイミングを間違えたかもしません笑。 (施設などが空いていたので、それはそれで良かったですけどね。) やはり北海道は明治開拓時代に建てられたものが多く残っていて、個人的には他の地では見られない絶妙な和洋折衷感に魅力を感じます。

北海道庁舎旧本庁舎

「赤レンガ」という愛称で親しまれているそうですが、第一印象は「再建された東京駅の丸の内側の外観とそっくり」です。 建築家の巨匠・辰野金吾さんによって東京駅が建てらたのが大正3年、北海道庁舎の方が先に建てられたのだから、 「東京駅が北海道庁舎に似てる」と言った方が正しいのでしょうか笑。

この頃先進諸国では国家の威厳を示さんと、盛んに復古的なネオ・バロック様式が建築に取り入れられていたため、 それが開拓使の北海道庁舎にも反映されてこの姿になったそうです。 当時の時代背景もあり、積極的に取り入れられた欧米文化が色濃く反映された内装になっていました。 そう考えると、少し時代は開いているものの、東京駅と似てくるのもおかしくはないのでしょう。

明治中頃に一部焼失したので、全て当時のままではないそうですが、基本的に内装や調度は当時のままで、 廊下、階段に敷いてある赤いベルベットが威厳的な雰囲気を強調させていました。 他にも窓や照明、手すりなどの造りが細かかったり、展示とは別に意匠の方をいろいろ見入ってしまいました。


建物内は現在は北海道立文書館になっていて、北海道の歴史に関する書物や記録などが保管され 、歴史研究、歴史学習に役立てられているそうです。嬉しいことに入館は無料。

[Data]北海道庁舎旧本庁舎
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竣工:1888年(明治21年)
名称:北海道庁舎旧本庁舎(現:北海道立文書館)
改修:1911年、1958年
設計:平井春二郎
施工:直営

札幌市時計台


北海道観光で一二を争う有名スポット「時計台」。 白い外壁に赤い屋根という牧歌的な外観が特徴で、広大な土地をもつ北海道のイメージにマッチしている気がします。 現在の北海道大学の前身となる札幌農学校の演武場として建設され、少し後から時計が設置されたそうなので、 つくった当時の人たちがそんなことを考えていたかはわかりませんが。 そもそも、それまでの江戸時代の人たちは西洋の「時計」を使って時間を認識なんてしていなかったはず。 ハイカラで近代的な物が突如できて大騒ぎだったんじゃないかな、なんて想像してしまいます。

ここももちろん中に入って見学ができました。 2階が当時の演武場になっていて、ライトグリーンに塗られた屋根裏がとても綺麗です。 そして昔の建物とは思えないほど天井が高く、開放的な空間になっています。


北海道大学の初代教頭ウィリアム・スミス・クラーク博士の像が設置されていて、ちょっとしたフォトスポットに。 クラーク博士といえば、「Boys, Be Ambitious(少年よ、大志を抱け)」と海を指している姿の方が印象深いので、 これはちょっとカーネルサンダースみたいで、笑ってしまいました。 話によれば、わずか就任期間8ヶ月の間に学生には大変慕われたそうなので、これはこれで親しみがあって良いのかも。



時計の仕組みが理解できる模型もありました。 今でも数十キロの重りを巻き上げ、人力で稼働してるそうで、原形のまま正確に作動している塔時計としては、日本で最も古いものだそうです。すごいですね。

この2つは札幌を代表する有名な建築物ですが、 他にも北海道大学も歴史的な建築物が多く、他とは違った観光スポットととして人気があるようです。(ちなみにこのページのトップ写真は北大の古河記念講堂です。)
「【札幌】自然に囲まれた北海道大学の歴史ある観光スポット5選」
https://www.travelbook.co.jp/topic/7086

[Data]札幌市時計台
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竣工:1878年(明治11年)
旧名称:札幌農学校演舞場
名称:札幌市時計台
設計:北海道開拓史工業局

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